京アニ元社員の大村さん 松崎町が舞台 学生時代の絵本出版




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動画内容

2019年の京都アニメーションの放火事件で犠牲になった菊川市出身の大村勇貴さんの絵本が出版されました。絵本の舞台となった松崎町では5月7日から作品展が始まります。

 <高久書店 高木久直さん>「このたび出版された大村勇貴さんの作品で『うーちゃんのまつざき』、すてきな絵本です」
 「うーちゃんのまつざき」は大村勇貴さんが常葉大学在学中に描いた作品で、松崎町を舞台に「うーちゃん」が繰り広げる小さな冒険の物語です。
 <高久書店 高木久直さん>「望郷の念というのがあって、涙が出るくらい感動しました」
 掛川市内で書店を構える高木さんは松崎町の出身で、絵本の出版を望む家族に協力しました。
 <高久書店 高木久直さん>「昨年の冬ですかね。大村さんのお母さんが当店を訪れ、息子の足跡を絵本という形で残したいと」
 大村さんは常葉大学卒業後、京都アニメーションに入社し、2019年7月、事件に巻き込まれ命を落としました。23歳の若さでした。絵本は4月出版されたばかりですが大きな反響を呼び、こちらの書店だけでも100冊近く販売されました。
 <絵本購入者>「優しい感じですよね。松崎町への愛があふれている」
 大村さんの絵は多くの人の心を惹きつけます。放火殺人事件の翌年、地元菊川市で開かれた大村さんの作品展には子どもから大人まで多くの人が足を運びました。
 <子どもたち>「絵がすごく、なんか生きてるみたい」「絵が上手でね、将来は漫画家さんになりたかったという気持ちが分かった」
 さらに2020年の夏には「うーちゃんのまつざき」のワンシーンを描いた田んぼアートも企画され、話題を呼びました。こうした動きが絵本の出版につながりました。
 7日から松崎町で絵本の出版に合わせ作品展が開かれることになりました。
 <松崎町企画観光課 深澤準弥課長>「ここで大学生をみんな集めて、こちらで住民の方、いろんな方を呼んで松崎に対する思いをヒアリングしてもらいました」
 大村さんが学生時代、ゼミで松崎町を訪れた時に住民との橋渡しを担った深澤さんです。もの静かながらも印象に残る学生だったと振り返ります。
 <松崎町企画観光課 深澤準弥課長>「(大村さんは)積極的に質問するというよりは、しっかりと自分の目で見て、耳で聞いてというイメージはありました」
 絵本の中で「うーちゃん」が旅した場所は町の魅力ある風景がそのまま描かれます。
 <松崎町企画観光課 深澤準弥課長>「こちらが違うページの本に出てきている、イメージですね。まさになまこ壁通りという形で、ここをたいそう気に入ってくれていたようです。本当に第2のふるさとになったと先生に話したと聞きました」
 大村さんが松崎町を思う気持ちは絵本を通してこれからも多くの人の心の中に生き続けていきます。

5月6日 SBSテレビ「ORANGE」放送
#オレンジ6

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